リーマンショック後の2009年の大不況なのに最高益を出した会社の利益の秘密とは?
2020年は新型コロナ感染拡大を阻止するために自粛で経済が止まり、2008年のリーマンショック以来の不景気になると言われています。
しかし、リーマンショック後でも利益を伸ばしていた会社はたくさんありました。
今回は2009年に「がっちりマンデー!!」というテレビ番組で放送されていた「大不況なのに最高益を出した会社」を紹介したいと思います。
リーマンショック後なのに「利益」を出していた会社ではありません。「最高益」つまり過去最高の利益を叩き出していた会社です。
ここで紹介する会社のビジネスモデルは、新型コロナ後の世界を生き残るためのビジネスのヒントが詰まっている可能性があります。
ちなみに、最高益とは会社の儲けである経常利益が創業以来、一番になったということです。
さて、どんな会社がリーマンショック後の2009年に最高益をたたき出したのでしょうか?
王将フードサービス
「餃子の王将」の会社。
創業1967年。
2008年は経常利益が61億円。
最高益の秘密は餃子問題。2008年に問題になった中国産冷凍餃子の食中毒事件で、「餃子が食べたいけどちょっと心配・・・」という人たちが「餃子の王将」にたくさん来ることに。
手作り餃子がピンチをチャンスに変えた。
日本マクドナルド
言わずとしれたファストフードの王者マクドナルド。
創業1971年。
2008年は過去最高の売上5183億円。
最高売上のひみつは、なんとコーヒー。
「プレミアムローストコーヒー」は「メガマック」や「クォーターパウンダー」を差し置いて2008年の主役。一番売上に貢献した。
販売総数は1億8000万杯。
2008年、マクドナルドのコーヒーは完全リニューアル。コーヒー豆にこだわった本格派コーヒーに。
それに加え、店内にも変化があった。
店内は落ち着いたシックな内装にし、ノートパソコンを使えるように電源コンセントを設置したので、ビジネスマンや学生にも人気。
だから、コーヒー1杯でもお店に入る人が多くなり、居心地がいいから追加メニューも注文。
コーヒー効果でハンバーガーの売上にも貢献。
ダイセキ環境ソリューション
創業1996年。
建設地の環境調査をしている会社。
2008年の経常利益は10億円。
最高益のひみつは土の調査。
2003年に建設を予定した土地の汚染調査を義務付けた法律「土壌汚染対策法」が施行された。
これにより、土壌調査の需要が上がり、「ダイセキ環境ソリューション」は土壌調査ができる数少ない会社。
さらに、汚染された土の浄化技術も持っている。
カプコン
創業1983年。
人気ゲームソフト「バイオハザード」や「ストリートファイター」を作っている会社。
2008年の経常利益は148億円。
最高益の秘密は「モンスターハンターポータブル2ndG」、略した「モンハン」。
「モンハン」は販売数300万本をほこる2008年ナンバーワンのゲームソフト。
このゲームソフト1つでカプコンを最高益に導いた。
任天堂DSに人気や売上で押されぎみだったプレイステーションポータブルが、「モンハン」効果で一時的に売上が逆転したほど。
メガネトップ
創業1980年。
韓国俳優ヨンさまことペ・ヨンジュンがCMに出演している「眼鏡市場」の会社。
2008年の経常利益は46億円。
最高益のヒミツは、老眼世代にターゲットを絞った18,900円の均一価格。
若者世代の近視用メガネは1万円以下で買えることもあるが、老眼世代が使う遠近両用メガネは3万円~4万円とどうしても高くなってしまう。
でも、「眼鏡市場」は一式18,900円ぽっきりで遠近両方メガネを販売。
しかも、20種類のレンズ、1200本以上のフレームから選ぶことができる。
鳥越製粉
創業1877年。
業務用小麦粉などを製造販売している会社。
2008年の経常利益は31億円。
最高益のヒミツは「小麦のふすま」。
「ふすま」とは、小麦粉を作るときにいらなくなった小麦の皮の部分。
「ふすま」は昔から家畜のエサとして使われていた。
昨今、家畜のエサの代表格トウモロコシが燃料資源バイオエタノールに使われるようになり、トウモロコシの価格が高騰。
そこで、再注目されたのが「ふすま」。トウモロコシの代わりに「ふすま」が売れた。
エフピコ
創業1962年。
お刺身やお弁当などの食品トレーを作っている会社。
2008年の経常利益は88億円。
石油の原料値上がりで食品トレー業界も厳しくなってきた。
そんな中での、最高益のヒミツは「トレーの軽量化」。
同じ大きさのトレーでも、旧型トレーは5.3g、新型トレーは3.5g。2グラムも軽くなった。つまり、仕入れる原料も少なく済むので、その分、利益につながっていく。
2グラムも軽くなったのに、なぜトレーが小さくならないのか?
それは、発泡スチロールを従来の3倍に膨らませていたから。石油の量がちょっとで済む。
また、トレーの縁の角度を広げることにより、重ねるときに隙間ができにくくなり、同じ枚数を重ねたときに新型の方が断然コンパクトになり、輸送コストがかからなくなる。
軽量化で石油が少なく済み、形状改良で輸送コストも少なくなり、それが利益につながっている。
DeNA
創業1996年。
携帯の無料ゲーム「モバゲータウン」を運営している会社。
2008年の経常利益は146億円。
最高益のヒミツは「年齢引き上げ戦略」。
これまで、モバゲーの利用者は約7割が10代。
しかし、2008年にニュースや乗り換え案内、天気予報といった大人向けのメニューを強化。
20代以上の会員数は2006年には60万人だったが、2008年には770万人に急増。3年間で13倍に。
全体の会員数も2006年には200万人だったが、2008年には1200万人と3年間で6倍になった。
ワタミ
創業1984年。
外食チェーン店の会社。
2008年の経常利益は63億円。
最高益のヒミツは介護事業。
一般的な介護施設の平均入居率は約80%だが、ワタミの介護施設の入居率は93%。
人気の秘密は介護食。
ワタミの介護食は外食事業のノウハウを生かして、見た目ももちろん、味も抜群に良いと評判に。
料理の美味さがワタミ最高益のヒミツ。
スギ薬局
創業1976年。
愛知県中心で店舗を展開している薬局。
2008年の経常利益は117億円。
愛知県ではマツモトキヨシは10店舗だが、スギ薬局は219店舗もあり愛知では超有名な薬局。
最高益のヒミツは調剤薬局。
国が医薬分業を進めてから、病院で薬をもらうのではなく、医者が書いた処方箋を持って薬剤師がいる薬局で薬をもらわなければならなくなった。
◎都道府県別 高齢者数(2008年)
1位:東京都
2位:大阪府
3位:神奈川県
4位:愛知県
愛知県は高齢者の数が全国で4位とお年寄りが多い場所。
お年寄りが行くのは、普通の薬局ではなく、薬剤師がいるスギ薬局になる。
ハマキョウレックス
創業1971年。
通信販売の配送を代行する会社。
2008年の経常利益は40億円。
最高益のヒミツはムダをなくすこと。
モノを売って儲けられない配送業の収益を左右するのは、9割以上を占める人件費。
作業内容はほとんどが手作業なので、運搬システムを効率よくし、ムダをなくすことがカギとなる。
通販商品はその日によって配送する商品が全く違う。
そのため、忙しい商品グループには人を多くし、暇な商品グループでは人を減らすということで、毎日効率よく人員配置をし、全体の人数を減らしている。
ムダのない人員配置転換が最高益のポイント。
サントリー
創業は1899年。
2008年の経常利益は792億円。
意外にも、ビール事業としては、参入46年目で初めての黒字を達成。
サントリーのビール事業は1963年の参入以来、45年間ずーと赤字だった。
厳しいビール業界の中で、なかなか大ヒット商品に恵まれなかった。
しかし、「ザ・プレミアムモルツ」と「金麦」という大ヒット商品が誕生した。
さらに、2008年夏、他社は原料の高騰で一斉に値上げしたが、サントリーだけは価格を据え置きした。この戦略が功を奏した。
国内シェアも万年4位から3位に上昇。
◎ビール国内シェア(2008年)
1位:アサヒビール
2位:キリンビール
3位:サントリービール
4位:サッポロビール
以上が「大不況なのに最高益を出した会社」です。
この放送を観て感じたのは、不況でも儲かっている企業は、「不況だから・・・」と言い訳していないで、変革し続けているという印象を受けました。
あとは、変革するための技術がしっかりある会社。
不況になると、実力がある会社だけが生き残る環境になるので、そういう意味では「本物と偽物の見分けがしやすい時代」という見方もできると思いました。
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