中国で個人間でお金を貸し借りをネットでするP2P金融が広がる

中国で、個人間でお金を貸し借りをネットでするP2P金融が急速に広がっているそうです。

中国、ネット融資急膨張  運用難、投資マネー流入 金融市場に不安も:日本経済新聞(2017/3/17)

中国で個人間のお金の貸し借りをインターネットで仲介する「ピア・ツー・ピア(P2P)金融」が急膨張している。2月末の残高は8857億元(約14兆6千億円)に達し、2年余りで8倍に拡大。中国株バブルの崩壊など運用難が続くなかで個人の投資マネーが流れ込んでおり、中国金融市場の新たな不安の火種になりかねない。

「自家用車を担保に資金調達を希望する個人」や「会社の運転資金ために融資を希望する法人」など、借り手は様々なようです。

ただ、個人間のやり取りで、信用リスク(貸し倒れリスク)が高いため、金利は8〜12%と高くなっています。

この個人間でお金の貸し借りをネットでする「P2P金融」ですが、2014年末には残高1036億元でしたが、2017年末には1兆3000億元を超す可能性があると予測されており、3年で12倍以上も残高が膨らむことになります。

急拡大する背景には運用先がないということがあります。

中国の定期預金の金利は1年定期で1.5%ほどです。しかし、物価上昇率(インフレ率)が2%ほどなので、銀行に定期預金をしていてもインフレ率に負けてしまい、目減りしてしまうのです。

銀行に預金するよりも、お金を必要としてしている人に貸して、金利8〜12%を受け取った方が得と考える人が増えていることが、中国で「P2P金融」が膨張している背景の1つのようです。

ただし、「P2P金融」には問題も多々あり、たとえば、仲介会社の社長が資金を持ち逃げしてしまうこともあるそうです。

日本でも銀行口座に預金しても、利息はたかが知れています。

たとえば、メガバンクの1つ、三井住友銀行の場合、普通預金の金利は0.001%、定期預金の金利は0.01%とほぼゼロ金利状態です。

円預金金利 : 三井住友銀行

銀行に1000万円預金しても、1年後に付く利息は普通預金で100円、定期預金で1000円です。

  • 10,000,000円 × 0.00001(0.001%) = 100円
  • 10,000,000 × 0.0001(0.01%) = 1000円

ここから約20%の税金を引かれるので、手取りの利息額は普通預金で80円、定期預金で800円です。

1000万円も運用しても、利息は雀の涙ていどになってしまうのです・・・。

銀行はこの安い金利で手に入れた預金を、カードローンとして貸して、10%前後の利息をとっています。

こういった状況を目の当たりにすると、人によっては「銀行に預金するよりも、お金に困っている人に貸して、10%前後の利息をとった方がいい」と考える人がいてもおかしくないでしょう。

そういう意味では、今後、日本でも「P2P金融(ソーシャルレンディング)」が広がるかもしれません。

実際、日本で国内初のソーシャルレンディングとして2008年に「maneo」が立ち上がりました。

「maneo」ならローンファンド運用利回りは5.0〜8.0%です。

1000万円をローンファンドで運用すれば、1年後には50〜80万円の利息が付きます。

  • 10,000,000円 × 0.05(5%) = 500,000円
  • 10,000,000 × 0.08(8%) = 800,000円

これなら、投資運用と言えるでしょう。

ただ、日本人は中国人よりも保守的なので、こういった「P2P金融(ソーシャルレンディング)」は中国ほど流行らないと思います。

実際、最新の調査では個人の金融資産1800兆円のうち、現金・預金の残高が52%と半分以上となっています。

12月末の家計金融資産、最高の1800兆円 円安・株高反映、日銀統計:日本経済新聞(2017/3/17)

日銀が17日発表した2016年10~12月期の資金循環統計(速報)によると、家計が保有する金融資産の残高は16年12月末時点で前年比0.9%増の1800兆円だった。15年12月末の1783兆円を上回り、比較可能な05年3月末以降で過去最高となった。金融資産のうち、52.0%を占める現金・預金の残高が1.8%増の937兆円と過去最高となったことや株式相場の上昇により投資信託や株式等の資産価格が押し上げられたことが寄与した。

日本人はリスクが高いけど利回りも高い投資よりも、リスクが低く利回りも低い預金が好きな傾向があるようです。

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